森田療法・あがり症| 横浜市・関内駅 | 川又メンタルクリニック | 森田療法のしおり
神経質症とは
あることをしようとして不安が起こった時、不安を感じながらもやるべきことをしていくのが一般的なやり方なのですが、神経質性格の人は不安に伴う不快感や悲観的な憶測から不安そのものを取り除くことが目的となってしまい、本来のやるべきことをするのが二の次になることがあります。このように不安を直接取り除こうとすると思惑とは逆に不安を増強させ、症状として固定化するようになります。このような過程を「とらわれ」といいます。症状により生活に支障をきたすまでになった状態を神経質症といい、森田療法の適応となります。
神経質症には次の4つのタイプがあります。
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- 身体の違和感にとらわれた場合:めまい感、動悸、頭重感、倦怠感など
- 生命の危機感にとらわれた場合:広場恐怖(特急電車、満員電車、地下鉄、飛行機、エレベーターなどを恐れる乗物恐怖。美容院、映画館、高速道路、トンネルなどを恐れる閉所恐怖)
- 社会的生命の危機感にとらわれた場合:対人恐怖(あがり症、赤面恐怖、視線恐怖、字を書くときに手が震える書痙・お茶を入れるときに手が震える茶痙、自己臭、話すときにどもってしまう吃音など)
- 観念の違和感にとらわれた場合:強迫観念(雑念、加害恐怖、順番恐怖など)、強迫行為(確認癖、不潔恐怖、縁起恐怖など)
森田療法とは
森田療法は森田正馬(慈恵医大初代精神科教授。1874〜1938)が大正時代中期に創始した神経質症の世界的な治療法です。
森田は神経質症状に悩む人が作業をすると症状から解放されるという事実に何度も直面して、治療として体系化したのが森田療法です。不安は欲望の反映と受け入れ、直接扱わないのが森田療法の特徴です。不安から逃れることは一切せず、やるべきことをするよう指導します。
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森田療法の原法は入院型で絶対臥褥、作業療法、日記指導を行い40日間で治癒に導くというものです。
当院では外来型で森田療法の要点指導を行うもので、正確には森田療法的アプローチと呼ぶべきものでしょう。以前は集団療法で行っていましたが、現在では制約の小さい個人療法に切り換えています。
早い人で10回、平均40回の面接で治癒しています。
どうして発病するのか
不安は排除しようとするとますます増強する性質があります。何度もこれを繰り返していると固定化して症状となります。(森田の精神交互作用)
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どうして不安を排除しようとするのか
- 不安は交感神経を興奮させ、動悸、発汗、呼吸促迫、口渇などの不安感を伴うため
- 不安に対して、次のような誤った認識や偏った認識があるため
ア)不安は自分特有の現象
イ)不安は病的で、あってはならないもの
ウ)不安があるとやるべきことができない
エ)不安があると大変なことになる
オ)不安は自力でコントロールできる
カ)不安になる自分が許せない
治療に役立つ3つの視点
- 目的本位(目的を果たすかどうかで現状を評価する視点):不安があるのを前提に、やるべき目的を果たす練習をして身につけます。
- 事実本位(事実だけを根拠に現状を評価する視点):不安があっても大変なことは起こらないという検証をして身につけます。
- 現実本位(理想ではなく現実を基準に現状を評価する視点):どうにもならないことより、どうにかなることを少しでもやっていく練習をして身につけます
間違えやすい治癒観
治るとは不安や症状が消失することではなく、不安や症状があっても問題にせず、やるべきことの目的を果たしていく態度ができることをさします。
薬はどう扱うべきか
薬は不安を軽減する作用があるので、森田療法上重要な意味をもつ不安を直視して持ちこたえる訓練がかえってできなくなるという弊害があります。
薬は生活の行動半径をせばめなくするために使うのであって、不安を取り除くためではありません。治療がすすむにつれて減薬、中止にもっていくのがよいと思います。
参考文献
・「よくわかる森田療法」:森岡洋著、白揚社刊
・「森田療法のすすめ」:高良武久著、白揚社刊
・「神経質の本態と療法」:森田正馬著、白揚社刊
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