【ニューヨーク＝志茂真奈美】　中国最大のソーシャルネットワークサービス「レンレン」 が５月４日、ニューヨーク株式市場に上場する。 レンレン社は、Facebook よりアイデアを得て２００６年に北京で設立された。今年３月現在の登録ユーザ数は、１億１７００万人。一ヶ月あたりのログイン数は３１００万回にのぼる。日本のソフトバンク社もレンレン社の大口出資者であり、計４億ドル以上の出資の見返りとして、同社株の３５％を保有している。 レンレン社の営業利益は７７０万ドル（２０１０年）に過ぎないが、同社には５２億ドルの企業価値があるとされている。今回の上場により約５.５億ドルが同社に、約１.５億ドルが出資者に渡る見込み。ソフトバンク社は現在のところ、所有株を売却する予定はないという。 今回の上場は、来年とも噂される Facebook 上場時の前哨戦として投資家達の関心を集めている。５億人以上のユーザ数を誇るFacebookと比較してレンレン社の規模はあまりにも小さいが、SNSの価値を計る指標としては、十分注目に値するだろう。

【ニューヨーク＝福山万里子】　－アメリカの代表的な革製品ブランドコーチは今週、２０１１年１～３月期の決算を発表し、東日本大震災の影響で日本での売り上げが９％減少（約１６億円）したものの、ソーシャルメディアのおかげで北米での販売が伸びたほか、中国での売り上げが好調であることを明らかにした。 日本でアジア最大の１７４店舗を展開するコーチは、仙台の７店舗が現在も閉鎖中だが、内３店舗は今月中に再開するという。 今月初めにルー・フランクフォート会長兼CEO自ら来日し、従業員たちの見舞い、激励に当たった。 コーチでは、ホームページでのオンラインストアの他に、フェイスブックにファンページを開設しており、「私の初めてのコーチ」というエッセイやセレブの愛用写真などを掲載して１８５万人以上のファンを獲得している。北米での売り上げは、前年同期比１６％増加し純利益は約１５０億円だった。 ２０１１年秋シーズンからは、広告モデルに女優グウィネス・パルトロウを起用すると発表した。起用の理由は、堅調に売り上げを伸ばしている中国で人気が高いから、という。現在コーチでは、中国本土・香港合わせて５５店舗を展開しており、近い将来店舗数を日本以上に増やすことを目標にしている。 また、日本とニューヨークを中心に展開しているメンズストアが好調なことから、今後もメンズ商品へ力を入れていく予定。

【ニューヨーク＝福山万里子】　－英国のウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結婚式が２９日、ロンドンのウエストミンスター寺院で行われ、各国のテレビ局が生中継したほか、YouTubeやUstreamなどリアルタイムでのオンライン配信で視聴した人の数が記録的であったことがわかった。 Yahoo広報によると、今回の結婚式の模様は、２００９年７月に配信されたマイケル・ジャクソンさんの追悼式の視聴率２１パーセントを、はるかに上回ったとのこと。 通信社のAP、英プレスアソシエーション、米CBSニュース、情報番組エンターテイメント・トゥナイト（ET）などが利用したアメリカのライブ配信サイトLivestreamでは、ピーク時に同社最高の３０万件以上の同時ストリーミングが行われたとされている（AP通信調べ）。 この他米国では、CNN.com、NBCの番組サイト、Fox（Hulu経由）、ABC（HuluとYahoo経由）などがオンライン配信を行った。CBS、PBS、ETはユーストリームでも配信した他、芸能情報専門チャンネルE!は、フェースブック上でそれぞれ中継映像を配信した。 全世界のインターネット通信量の２０～２５パーセントを取り仕切っているとされるアカマイ・テクノロジーズでは、２９日早朝（米時間）のトラフィックは同社６位の４６０万ビュー／分を記録したと発表した。同社記録１位は、２０１０年ワールドカップのグループE対戦試合（日本－デンマーク、オランダ－カメルーン）中の１０３０万ビュー／分。 その他のネット視聴の結果については、まだ正式は発表はされていない。 英国王室は、YouTubeの公式ページで結婚式の模様をライブ配信したほか、現在はハイライト動画を配信中で、動画再生回数は１２００万件を超えている（米東部時間２９日１９時現在）。

【ニューヨーク＝福山万里子】　米国のビジネスニュース専門ケーブルテレビ局CNBCの人気アンカー、エリン・バーネットさん（写真＝３５）が、ライバルニュース局CNNへ移籍することになった。２９日、CNNが正式に発表した。 バーネットさんは平日に帯で流される新番組のアンカーの他、チーフビジネス経済特派員として、６月からCNNのニューヨークのスタジオで仕事を始める予定。 バーネットさんの移籍の動きについては、２７日にニューヨークタイムス紙が第一報を出していた。同紙によると、CNNのほか、ABC、CBSなどとも移籍交渉を進めていたとされる。 バーネットさんのマネージャーは、CNNの看板トーク番組「ラリー・キング・ライブ」の後任に起用されたピアーズ・モーガンや、人気番組「アメリカン・アイドル」の司会ライアン・シークレストらのマネジメントを務めるなど、米国テレビ界では敏腕マネージャーとして知られている。 バーネットさんは大学卒業後、ゴールドマンサックス、シティグループなどに勤め、CNNに一時番組リサーチ担当として在籍していたことも。２００３年、ブルームバーグ・テレビジョンで株価番組を担当。２００５年にはCNBCに移籍し、平日午前９時から午後３時まで２つの番組を掛け持ちで担当して人気を集め、CNBCの視聴率上昇に貢献したと言われる。CNBC親会社のNBCでもその人気を買われ、朝の主婦向け番組「Today」や数々の特集番組の司会も務めていた。 CNBCの番組では、金融業界出身ということもあり、何度も日本を訪れたことがあることを披露している。 CNNが発表した公式声明はこちら。

The Wall Street Newsでは、スマートフォンでのチェックイン機能でお馴染みの、フォースクエアのCEO兼共同創業者、デニス・クローリー（@dens）さんから、インタビュー撮影を承諾していただきました。 詳しい日時は現在調整中ですが、ニューヨーク市内のオフィスを訪ねて、今後のビジネス展開への意気込みなど、じっくり伺いたいと思っています。 つきましては、日本のユーザーの皆さまから、デニス・クローリーさんへの質問を募集します。 「日本のメディアとの連携は？」、「日本人スタッフは募集してる？」など、聞いてみたいことをどんどんお寄せ下さい。 インタビュアー：福山万里子（@marikomariko）

日本への帰化の意思を表明しているコロンビア大学名誉教授ドナルド・キーン氏が、２６日、同大において最後の講義を行った。授業にに先立ちキーン氏は、教え子を前に日本永住への決意を改めて表明した。 講義前のキーン氏のあいさつ 最後の講義の主なテーマは「能」。室町時代から現代に至るまでの能の歴史、上演形式などにふれ、氏の日本文化への造詣のの深さをうかがわせた。 ドナルド・キーン（88）　Donald Keene コロンビア名誉大学教授。専門は日本文学。 1922年、ニューヨーク生まれ。コロラド州の海軍日本語学校で学んだ後、海軍情報部員として太平洋地域で日本語通訳に勤めた。復員後はコロンビア大学に戻り修士号を取得。後、ハーバード大学、ケンブリッジ大学を経て1953年には京都大学大学院に留学。1955年にコロンビア大に助教授として迎えられた。その研究は、古典から現代文学まで広範囲に及ぶ。主な著書に「百代の過客　日記に見る日本人」、「日本文学史」など。米国では松尾芭蕉「奥の細道」、三島由紀夫「宴の後」等の翻訳でも高い評価を受けている。今年３月１１日の東日本大震災の発生後、日本への永住の意思を明らかにした。

The Wall Street News－　ガイトナー米財務長官は２６日、ニューヨークの外交問題評議会で講演し、過去最大となっている財政赤字の縮小および債務削減の長期的な計画は、「２０１５年をめどにあまり急ぎすぎずに進めることが大事だ」と述べた。 アメリカでは今年に入り、民主・共和両党が、財政赤字の削減幅や方法を巡って激しい対立を続けているほか、今月１８日、アメリカの格付け会社「スタンダード・アンド・プアーズ」が、アメリカ国債の長期格付け見通しにつき、初めて評価を引き下げたばかり。 ガイトナー長官は連日マスコミの前に姿を現し、米国民に覆いかぶさる不安の打ち消しに奔走しているが、強気な発言がかえって猜疑心を生み出すなど、いつもは仲間意識でゲストを温かく迎える財界・マスコミの出席者の間からは、厳しい質問が相次いだ。 前日、FOXビジネスのテレビインタビューで、「アメリカのAAA格付けが引き下げられる可能性は、イエスかノーか？」と迫られ、「そのリスクはない」と真っ向から否定して話題になった発言に対し、「その自信はどこからくるのか？」と改めて指摘され、「（オバマ政権の財政政策は）自国のビジネスマンからは評価は低いが、国外のビジネスマンからはいつも羨ましがられる」と、苦し紛れな言い訳をして失笑を買っていた。

MIT（マサチューセッツ工科大学）メディアラボは25日、日本人ベンチャーキャピタリスト伊藤穰一さん（44）を次期所長に選出したことを発表した。副所長を同じく日本人、石井裕さんが副所長を務める同ラボでは、日本人がトップ２つの座を占める事となった。 伊藤さんは京都市生まれ。幼少時から10代半ばまでを、米国で過ごした。インターネット時代初期に業界の飛躍を確信、数々のネット関連企業の設立に携わる。FlickrやTwitter 等、40を超える企業の初期投資者でもある。31歳にして米TIME誌の「サイバー・エリート・リスト」に名を連ね、2008年には Business Week 誌の「ウェブ上で最も影響力のある25人」のひとりに選ばれた。現在は、ネット上の新たな著作権ルールの普及を目指す非営利団体クリエイティブ・コモンズ理事長。 タフツ大学、シカゴ大学等で学ぶも、いずれも卒業はしていないというユニークな経歴の持ち主。MITメディアラボの所長に就任というのは、異例の大抜擢でもある。 伊藤さんは、今回の選出に際し、The Wall Street News の取材に対して、以下のようなコメントをよせた。 「 高齢化と今回の震災のあとの立て直しを迎える日本の国民、産業界、政府にとっては、いかに少ないリソースで最大な生産性とインパクト（を与えること）が必要です。戦後日本は製造業で世界をかえた。これからは日本の感性、アートと想像力などをレバレッジをした、もっとアジャイル（＝機敏）で本当の意味でグローバルなフォーカスが必要です。 メディアラボは長期的な事をアジャイルに検討する力と異業種の研究をブレンドする力を持っています。歴史的に考えると日本はこういう事に強いはずなので、是非今後メディアラボと一緒に活動しましょう。 勿論これから、ボストンの時間は増えますが、日本とのつながりは強くキープするつもりですので、是非メディアラボを日本から世界への一つのリンクにしましょう。　伊藤穰一」

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