ヘルスコミュニケーション
ヘルスコミュニケーション
(米国ヘルシーピープル2010、 11章より)
ゴール
コミュニケーション方略を用いて、健康を改善すること
概観
ヘルスコミュニケーションとは、コミュニケーション方略を学び活用して、情報提供を行い、健康増進に関する意思決定に影響を与えるものである。それは、コミュニケーションや各保健分野に関連しており、個人保健や公衆衛生の向上活動に必須の要素であると理解されて来ている。ヘルスコミュニケーションは疾病予防や健康増進のすべての分野で役立つが、特に以下のような状況でうまく活用できる。すなわち、@医療関係者―患者関係 A個人が健康情報に触れたり探したり活用したりする場 B臨床的な助言や養生法に従う時 C公衆衛生上のメッセージやキャンペーンを構築するとき D個人や集団の健康リスク情報を広める時(つまりリスクコミュニケーション)Eマスメディアや文化全体の健康像構築 F公衆衛生 や医療システム利用についての教育 G電子健康媒体(テレヘルス)活用の開発 などである。
個人にとって、効果的なヘルスコミュニケーションは、健康リスクやその解決方法についての認識を高め、そんなリスクを軽減する動機やスキルを提供し、同様の状況の人々からの支援を見いだす助けになり、態度を変えたり、強めたりすることに役立っている。ヘルスコミュニケーションはまた、適切な医療サービスを求め、不適切なサービスを拒否するためにも役立つ。コミュニティにとっては、公的な課題解決に寄与し、政策や事業を提案し、社会経済的環境や物理環境の改善や公衆衛生や医療サービスの提供の向上とか、健康やQOL向上のための社会規範を奨励したりするために、ヘルスコミュニケーションを活用できる。
ヘルスコミュニケーション活動は、ヘルスプロモーションや疾病予防の様々な分野に貢献してきた。例えば、医療専門家と患者がともに研修し効果的なコミュニケーションスキルを高めることで、臨床現場での個人的関係性を改善したり、集団の相互関係を改善する活動である。(医療提供者―患者関係、医療関係者間、ヘルスケアチームのメンバー間の関係改善など) すべての部門が良質なコミュニケーションを持つことができれば、協働的な関係が強められる。
さらに、公衆教育的キャンペーンを通じて、健康メッセージを普及する分野での活用がある。それは、健康行動を促し、気づきを生み出し、態度を変化させ、人々が推奨できる行動を取るように動機付けを行うための社会的雰囲気を変化させようとするものである。伝統的なキャンペーンでは、マスコミに依拠したり(広告掲示板や、ラジオ・テレビなどの公的アナウンスなど)、印刷物(パンフレットなど)で健康についての教育的メッセージを送ったりしてきた。他にも、マスメディアとコミュニティベースの事業を結合させたものもある。多くのキャンペーンで、社会マーケティング技法が用いられてきた。
CD-ROMやインターネットなどのデジタル技術が採用されるにつれて、視聴者をしぼり込んだり、メッセージをそれにうまく合わせたり、人々をうまく結びつけて、相互的で持続的な健康情報の交換を行ったりできるようになってきた。コミュニティ主体の予防活動も、個人レベルから集団レベルに重点を変え、多くのレベルで効果的な変化を生み出せるように、個人的エンパワメントやコミュニティエンパワメントが強調されてきた。
健康改善活動に重点を置いたヘルシーピープル2010の一連の主要健康指標の達成は、効果的なヘルスコミュニケーションができるかどうかに、ある程度はかかっている。「健康の理解と改善」の章に記述されている規則的な身体運動の促進や、理想体重、良好な栄養、責任ある性行動などのために、また喫煙、虐待、外傷、暴力などの減少のためにも、情報や教育支援活動などが必要である。たばこやアルコール飲料の価格を上げたり、買いにくくするような提案活動によって消費レベルを下げることもできる。行動変容のための効果的なカウンセリングや患者教育のためにも、医療従事者や患者が優れたコミュニケーションスキルを持つことが望ましい。広報活動を活用すれば、果実や野菜の消費を増やしたり、予防的検診率を上げたり、予防接種活動を活発にした� ��、リスクを軽減する行動をとる率も上げることができる。
何ミネラルメイクアップ
ヘルスコミュニケーションだけでは、貧困とか環境問題とか、医療利用度低下などのシステム的問題に対応することはできないけれども、包括的ヘルスコミュニケーション事業を行えば、健康に関連するすべての要因へのシステム的な探求や要因改善の戦略検討も含めることもできる。うまく企画されたヘルスコミュニケーション活動によって、各人が自分自身や自分の地域のニーズをより良く理解し、できるだけ健康的な行動をとれるようにもなる。
効果的なヘルスコミュニケーションの特徴 ・ 正確であること(正確性 accuracy):その内容が十分な根拠を持ち、事実や解釈や判断に誤りがないこと ・ 役に立つこと(利便性 availability):情報内容が利用されやすく提供されていること。提供方法は多様で、聴衆やメッセージの内容によっても様々で、個人的な授受から、社会的ネットワークを通じたもの、掲示板やテレビラジオなどのマスコミ、キオスクや印刷物や電子媒体やインターネットなどが用いられる。 ・ 偏っていないこと(バランス balance):内容は適切にバランスがとれていて、ある行動をとれば良いこともあれば潜在的なリスクもあることが示されていて、その問題についての異論や展望も認識されていること ・ 矛盾が無いこと(首尾一貫性 consistency):時間がたっても本質的には変わらない内容で、他の情報源からの情報と矛盾しない(他の情報の信頼性に問題があれば、当てはまらない) ・ その文化にふさわしいもの(文化的適正 cultural competence ):選ばれた集団の特定の課題にぴったりあてはまる企画・実施・評価プロセスであること(民族的、言語的に)。また教育レベルや能力レベルにみあったものであること ・ 科学的根拠に基づいている(エビデンス evidence-based):包括的な文献レビューや厳密な分析を経た適切な科学的根拠に基づいて行えば、テレヘルスの適用についての実用的ガイドラインや実行方法や基準や技術的アセスメントが可能となる。 ・ 広範に広められる(到達度 reach):できるだけ多くの対象者が入手でき、ふれることができる。 ・ 確実で信用できる(信頼性 reliability):情報源が信頼できるもので、内容も新しい。 ・ 繰り返し伝える(反復性 repetition):継続的に繰り返して情報内容の提供や利用を行うことで、受け手にインパクトを与え、若い世代にも広がっていく。 ・ タイムリーなこと(時宜性 timeliness):情報の利用者が最も必要とした時に、また受け入れられやすい時に、内容が提供され利用できること。 ・ わかりやすい(理解可能性 understandability):受け手にふさわしい方式で、読書レベルや言語レベルにあったもの |
課題と傾向
"どのようにお金は国際社会に影響を与える?"
健康についてのコミュニケーション環境はかなり変化してきている。コミュニケーションチャンネルは劇的に増加し、競って公衆の関心を引きつける健康情報も増加し、消費者はより多くの良質な健康情報を求め、マーケティングやセールステクニックも洗練化してきた(例えば、インターネットを通じて、処方薬や医療器具や薬剤を、直接に消費者に宣伝するなど)。このように健康情報やコミュニケーションチャネルが拡大すると、人々は自分の関心や好みにそって情報を選択する機会に恵まれるが、同時に人々の時間や関心の奪い合いも生まれる。どんどんインターネットコミュニケーションに向かっていく現象からわかることは、マスメディアやマーケティングモデルが、多くのメディアに適応されていること� ��ある。それは、非商業的な公衆衛生分野のヘルスコミュニケーション能力にも重要な影響を及ぼしており、混乱したヘルスコミュニケーション環境の中でもくっきり浮き出た現象である。
コミュニケーションは様々な背景(学校、職場、家庭など)で生まれ、多くのチャネルを通じて(個人間、小グループ、組織、コミュニティ、マスメディアを通じて)、多様なメッセージを様々な理由で送っている。そんな状況下では、すべての情報に対して十分注意を払うことはできないので、人々は一定の目的意識を持って情報を選び求めている。効果的なヘルスコミュニケーションプログラムを企画する際に検討すべきことは、どうすれば人々が熱心に関心を持って情報に接するようになるのか、また情報活用に最もふさわしい背景やチャネルや内容や理由は何なのかを考え明確にすることである。例えば、マスメディアキャンペーンや単一のコミュニケーション活動に依拠するような、一次元的ヘルスプロモー� ��ョンアプローチは、事業目的を達成するには不十分であることが知られている。複雑な健康課題について、多様な聴衆に向けた多くの次元での介入方法に依拠することが、ヘルスプロモーションをうまく行うコツである。そんなコミュニケーションでは、初めから他の要素を加味して、地域活動や政策開発、サービス向上、医療システムなどと統合させて行われている。研究によれば、多様なコミュニケーションチャネルを用いて、聴衆にふさわしい適切な情報を一定の対象者に提供するようなヘルスコミュニケーションが行なわれた時に、最も効果的にヘルスプロモーションを支援することができる。多次元的な事業企画の重要な要素としては、企画・実施・評価に十分な時間を取ることや、十分な資金が与えられて事業を支援するこ� �である。公的機関と民間機関が協働することで、社会資源がてこ入れされ、多次元的な活動の効果を強めることができる。協働すれば、市場だけの情報に頼ることによるメッセージの混乱を防げるし、公的機関で十分対応できていない健康課題にも寄与することができる。
効果的なヘルスプロモーションやヘルスコミュニケーション活動では、聴衆主体の活動(聴衆中心主義)を採用していると言われる。つまり、聴衆の好む方式やチャネルや背景を反映したヘルスプロモーション活動やヘルスコミュニケーション活動である。この考え方は特に、異なった言語や情報源を持つ少数民族集団や外国人集団に適している。そのような場合には、公衆衛生キャンペーンは、対象聴衆の文化的特徴をよく知っていて、メディアの習わしや言語的な好みを十分にわきまえた人によって考えられ開発されるべきである。健康情報や健康づくり教材の直接的な翻訳は避けねばならない。主要な集団ごとに、信頼の置けるコミュニケーションチャネルを明確にしておく必要がある。マスメディアも、特定の� ��族的集団の言語的・文化的・社会経済的状況について十分考慮に入れなければ、ヘルスメッセージの提供の効果的な手段には成り得ない。
聴衆中心主義では、人々の現実的な生活や活動や、態度、信念、生活様式も十分反映して行う。聴衆の特徴としては、ジェンダー、年齢、教育、収入レベル、民族性、性的志向、文化的信念や価値観、言語、身体的・精神的機能なども含まれる。さらに、医療システム上の体験、別種の健康課題への対応方法、ヘルスサービスの利用志向なども考慮に入れるべきである。十分サービスが受けられない人々には特別の注意を払う必要がある。
聴衆にふさわしいヘルスプロモーション活動を進める方法には二つある。まず、特定の集団を対象に行うターゲット方式(targeting)と、個人が活用しやすいようにメッセージを個別化するテイラー方式(tailaring)である。例えば、喫煙リスクが大きい若い女性に対して重点的にマスメディアメッセージを活用するとか、コンピューターを利用した個人別栄養情報支援とか、スペイン語を話す人のための国家的電話サービスを通じてエイズ情報の提供や相談を行うといった方法である。
カナダで献血できる人
インターネットなどの双方向性のメディアには、ヘルスコミュニケーションにとって従来のマスメディアよりも有利な点がある。たとえば @個人的な健康情報が利用しやすいA欲しい健康情報やサポートやサービスを受けやすい B情報を広めたり、内容を迅速に更新できる Cタイムリーな専門的意思決定やサポートを受けられる D利用者の選択余地がより広がっている などである。双方向性や各人に合わせた情報やマルチメディアなどの健康影響については、調べられ始めたばかりではあるが、相互的なヘルスコミュニケーション技術は既に、情報支援や、意思決定促進や、健康行動の促進、ピアサポート、情緒的支援、セルフケアなどで活用されており、医療への要求を調整したり、医療ケアを支援したりするこ� �にも利用されている。
相互的なヘルスコミュニケーションの利用やテレへレスの活用が広がるにつれ、二つの重要な問題が生まれてきた。一つは、利用者が意思決定のためにあまり良質でない情報を利用してしまうリスクに関連したことである。ウェブ上で利用できる大量の情報が実は、不正確で不適切で間違った結論を引き出すものだという心配が増加しており、このことが利用者に不必要なリスクを与えている。多くの保健専門家は、インターネットは利用者にとって以前より遙かに多くの情報を容易に利用できることで恩恵となっていると考えてはいるが、同時にウェブ上には大量の質の良くない情報があり、納得できる意思決定をさまたげて居るとも考えている。このような心配から、質の標準化の開発に関する課題が取り上げられ� ��専門家や利用者がインターネット上の信頼できるサイトや情報を発見する支援が行われている。米国厚生省によって集められた専門家集団が厚生省サイトで、正確で現代的で知的で価値のある適切で偏らない良質の健康情報を記述している。
もう一つの問題は、個人的情報の保護と秘密保持に関することである。健康に関する個人情報保護は利用者にとって大きな問題であり、情報がオンラインで収集され、蓄積され、利用される時には特に大きな関心を持たれる。相互的な健康ソフトが利用できるような環境になれば、そのソフトの開発者が利用者のプライバシーを守るスキルや意思を持っていると、利用者が納得できるかが課題である。今後、個人的な健康情報は病院だけでなく、学校や家庭、移動診療所、公共施設など様々な場から収集されようし、それらは行政目的、財政目的、臨床目的、研究目的などで利用されうる。公的な保健医療サービスの研究では、特定されない個人情報が必要であるし、秘密保持と個人情報の適切な利用との間にバランス� ��取るために政策や手段が求められる。
ヘルスコミュニケーションの機会がどんどん広がるにつれて、医療や公的保健システムのあり方や、厳密な評価やエビデンスに基づく活動への要求も重なり合ってきた。医療関係者と患者との間のコミュニケーションについての多くの研究によれば、関係者の間に質の良い相互作用が行われていることと、患者の行動や健康成果との間に強い相関関係があることがわかった。このような相互作用の知見が増えるに従って、医療関係者と患者との間のよりよいコミュニケーションを促進するためのガイドラインの開発が求められてきた。健康情報収集プロセスや意思決定のための健康情報の役割についてのエビデンスも必要である。厳密な形成的研究や成果評価と同様、ヘルスコミュニケーションキャンペーンは有益であ� ��うる。電子メディアによるヘルスコミュニケーションが広がるにつれ、新しい評価方法も広がってきている。コミュニケーションが公衆衛生や医療で果たす重要な役割を考慮すれば、ヘルスコミュニケーションとその成果研究は、すべてのヘルスコミュニケーション分野に、より一層固く結ばれていくべきであろう。
健康意識の高い利用者は、健康情報を活発に欲しがっている。医療課題以上に、予防やウェルネスに関する情報が求められる。公衆衛生分野でも医療分野でも、よりよい健康のための情報を提供されて意思決定でき、健康を維持できることに強い関心が持たれている。人々は専門家からの健康情報を求め、保健専門家との相談は、ライフスタイル上のリスクを軽減する上でも、糖尿病のような慢性疾患の自己マネジメントを支援する面でも効果的であることが研究で示されている。しかし、受診時間が短いことや、オープンなコミュニケーションがあまり好きでない医者の存在が、理想的な情報交換の障壁になっている。さらに、殆どの人が本当に欲しい情報とは、それが最も必要な時に、必要な場所で利用できる情報� ��のである。健康情報は容易に利用できるだけでなく、人々のニーズにみあった良質なものが求められる。健康情報源としてのインターネットの活用が増加すればするほど、情報の質が重要であることを認識すべきであろう。
格差
最も大きな健康問題を抱えた人が、情報やコミュニケーションや医療を利用できず、社会支援サービスも受けられないことがしばしばある。健康改善事業としての保健専門家のサービスやコミュニケーション手段を、コミュニティが利用できないとすれば、十分考慮されたヘルスコミュニケーションプログラムでさえ、限られた効果しか得られないだろう。
研究によれば、一定の目標を達成したヘルスコミュニケーション介入後ですら、教育レベルや収入の低い集団はあまり知識が増えず、行動変化も認められなかった。その結果、知識格差が増し、一定の人々は慢性的な情報不全の状態におかれてしまうことがわかっている。コミュニケーション技術分野では、電子情報源の利用についての格差を、ふつう「デジタルディバイド(情報格差)」と呼んでいる。デジタルディバイドは以前より重要になっている。というのも、インターネット上で利用できる多様な健康情報源が増え、電子情報を利用するために一層高度なスキルが必要になっているからである。ヘルスコミュニケーションについての資源やスキルが公平に提供され、しっかりしたコミュニケーション基盤が作ら� ��れば、デジタルディバイドも軽減し、ヘルシーピープル2010の目的にもかない、健康格差も軽減できるであろう。
情報やサービスへの利用アクセスを改善しても、格差は存在しうる。というのも、健康読み書き能力(ヘルスリテラシー)に乏しい人が多いからである。ヘルスリテラシーは、複雑な保健医療システムをうまく利用するのに役立ち、自分の健康をよりよく管理するためにも重要である。個人的な健康に関する知識を読んで理解する能力に差があれば、健康格差に繋がっていく。ヘルスリテラシーに乏しい人々は、より不健康であることが報告されているし、健康課題やその対応について不十分な理解しかできなくなり、入院しやすくなると言われている。最もヘルスリテラシーの低い人々の年間平均医療費は、一般の人に比べて4倍多いそうである。米国の慢性疾患患者の約75%は、ヘルスリテラシーが低いと推定されている。喘息や高血圧や糖尿病などの人でヘルスリテラシーが低いと、自分の状況を良く理解できないのである。(中略)
好機
21世紀初頭に個人や地域の健康を改善しようとするヘルスコミュニケーションのためには、保健専門家や研究者、公務員、一般の人々が協働して一連の活動を行うべきである。その活動とは、
@公平な利用アクセスを提供できるしっかりとしたシステムを構築していくこと。
A特定の健康課題や健康関連の意思決定についての、良質で、聴衆にぴったりあった情報やサポートサービスを開発し、すべての人々に提供すること
B保健専門家に、コミュニケーション科学やスキルについての研修を行うこと
C介入について評価すること
D効果的なヘルスコミュニケーションの理解を高め、活動を推進していくこと
(中略)
そのような社会基盤を活用すれば、他人が考えた健康情報を利用するだけでなく、自分の健康管理や、地域の保健課題の改善に繋がる社会資源を創り出したりすることもできる。例えば、地域の人々がコンピューターを活用して、近隣の地域のQOLについての研究調査情報を得て、それをアクションプランに適応して議員や保健関係者にプレゼンすることもできる。情報は参加や意思決定の重要な要素であって、適切で良質な情報や支援サービスは、すべての人にとってエンパワメント的であり、民主主義的でもある。
患者や利用者に、健康情報やサービスやスキルについての知識が深まっていくにつれ、保健専門家はよりよきコミュニケーターとなり、情報テクノロジーの利用者になっていく必要が高まる。保健専門家は高いレベルの個人間コミュニケーションスキルを持ち、異なった文化的・言語的・教育的・社会経済的背景をもった様々な集団と対話していく必要もある。また、各種のコンピューターや電子コミュニケーション技術について精通し経験を積む必要もあろう。患者や利用者は、情報検索だけでなく、スキルを活用して、健康課題について議論したいと思っているので、健康専門家はそういったニーズにも対応していく準備も求められる。ヘルスコミュニケーション活動が活発になっていくためには、関連する研究の� ��価が必要で、その分野の科学的基盤を強め、エビデンスベースの実践能力も求められる。そのような活動が集められれば、保健活動の改善にとっての重要な柱になりうるのである。 (以下略)
翻訳文責:佐甲 隆
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